バットマン爆発しろ

ちうわけでダークナイト観た(ネタばれっぽくもあり)。

バットマンといえば大富豪のリア充ヒーローとして有名ですがキートンがやってた頃は富豪といえども三枚目(顔が)、金持ちの道楽を垣間見る楽しさを感じこそすれルサンチマンの対象とはなりえないヒーローだったけど今回のバットマンは違うぜ。そう、クリスチャン・ベール。文句なしのイケメン。大富豪。太いパイプ(なにそれ)。「僕の友人に頼めばキミを当選させられる」(うろ覚え)とか言ってみたり、美女はべらせてクルージングしてみたり、挙句の果てに両脇に美女つれてパーティに登場したあげく友人の彼女を誘惑とか(曲解)やりたい放題。まさにリア充爆発しろといわんばかりの完璧超人!前作ビギンズでは親殺されてたりしてまだ同情したくなるような要素があったものの今回はそれすらなし(いやなくはないけど)。感情移入させる気ゼロ。庶民である観客の神経をこれでもかと逆撫でしまくったところで出ましたジョーカー。やった!リア充叩きのめせ。泣かせ。殺せ。爆発させろ。そんな観客の期待に答えんばかりにこれでもかとドSないじめを繰り広げるジョーカー!観客ジョーカーに釘付け。ずっとジョーカーのターン。彼がスクリーンに映るたび脳内麻薬ドパドパ出るぐらい感情移入させちゃう監督の演出がエグすぎるぜ。バットマン死ねよ。世界滅べよ!
だがジョーカーは殺さない。大好きなバットマン殺しちゃったら遊び相手がいなくなっちゃうもんね。ふたりはなかよし。そんなバットマンもジョーカーの度を越えたツンデレぶりに流石にぶち切れ、自慢のバイクでご乱心。もうどっちが悪役かわかんない。ていうかお前らやっぱお似合いだよ。結婚しちゃいなよ。と暴れまくる2人を横目にクライマックスをもっていくトゥー・フェイス。この辺りはなかなか魅せる展開……だって? 綺麗にオチつけてんじゃねーよ。せっかくのカオス映画がこじんまりした作品にまとまっちまったじゃねーかこれだからリア充の作った映画は……と毒づきながら映画館を出てきたならもうあなたは監督の思うツボ。
こうしてまた一人、ジョーカーが世に解き放たれるのであった……。


補足:いや僕は普通に最後まで面白かったですよ。